この文庫は、紀州藩の藩校旧蔵の国書約9,000冊、漢籍約16,000冊を引継いだものである。
藩内にあった藩校「學習館」「紀伊國學所(古學館)」「兵學所」の蔵書の大部分が、「田丸城文庫」「若山醫學館」「松坂學問所」等の一部も「和歌山縣學」等を経て、本学の前身「和歌山師範學校」に引継がれた。


また、江戸藩邸の「明教館」「江戸國學所(古學館)」が所蔵した蔵書の一部も引継がれ、本文庫を構成している。
戦後の学制改革によって、和歌山大学教育学部(当時学芸学部)が継承し、その後同構内にあった附属図書館眞砂町分館に収蔵され、「紀州藩文庫」として再整理を行ったものである。附属図書館の組織改正により、現在附属図書館の所蔵するところとなっている。
※ 図書引継ぎの様子を示す「図」と「学習館」の画像を見るクリックボタンが、「3.所蔵構成」にあります。



       
国語・国文・国史関係を中心とする国書には、「大日本史」、「禮儀類典」(515冊) 、林述齊父子の編著「史料」(208冊) 、屋代弘賢筆写の「篆隷萬象名義」、室直清書入の「東雅」や本居太平の「古學要」、「倭心三百首」の著書の自筆稿本 (?)などの写本類。
僧契仲、加茂眞淵、本居家、平田篤胤、伴信友関係などの版本類、稿本類、国学類、歌学・歌論 ・歌集類、あるいは年表・年契類、日記・記録類など。また、北辺、長崎関係の写本類もある。
漢籍の類には、宋版「方輿勝覧」、朝鮮版「儀禮圖」のほか明版60点余をする。「三禮義疏」「五經大全」「四書大全」「十三經注疏」「漢魏叢書」「説郛正續」「新刊經解」(通志堂)「皇清經解正續」「七經孟子考文並補遺」「十七史」「文献通考」などの経書、経解、叢書類や、字書類の音韻字書、音形字書、訓詁字書などが体系的に収書されている。仁井田好古の書入本「論語古傳」、自筆稿本といわれる「儲徳略訓」、「毛詩補傳」など、紀州藩儒学者の著作60部もある。 また、明律の国字解の類では、榊原篁洲原撰「大明律例諺解」の霞洲等参訂草稿、高瀬學山撰「大明律例譯義」草稿、同撰「明律解」写本などがある。
そのほか、兵學所の旧蔵本を中心として、天文学、医学、工学、測量学、航海学等の、西洋文物に関する著作、西周、箕作麟祥などの訳になる西洋諸国の法律書や福澤諭吉等の啓蒙書、また、童蒙のための往来物、さらに古地図などもふくまれている。
 



   


 
 
目録:和歌山大学附属図書館真砂分館所蔵 紀州藩文庫目録 1971 





 
 
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